柿渋について
柿渋について
熟す前の青い渋柿のしぼり汁を発酵・熟成させた柿渋は防水・防腐などの働きで知られ、
古くから日本の日常生活に利用されてきました。
今、柿渋に含まれる柿タンニンの抗菌・抗ウイルス効果が注目されています。
日本で古来から使われてきた「柿渋」
染料、塗料から薬まで、その用途は多岐にわたります
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建築 塗料・防カビ・防腐・防水
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酒造 清澄剤・酒袋
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漁網 防水・防カビ
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雨傘・うちわ 防水・防虫
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民間医療 しもやけ・虫さされ・肌荒れ予防
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農機具 防水・防腐
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漆器の下塗り 防水・防腐・防虫
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染色 繊維強化・防虫・型紙作成・消臭
南信産業は、この柿渋に銀(Ag)イオンパワーを加え、
人に優しい抗菌技術により複数の特許を取得しました。
「柿渋」の抗ウイルスパワーを研究機関が証明
近年はインフルエンザウイルス、ノロウイルスへの働きが広島大学・坂口剛正教授の研究で確認されています。
「柿渋」主なウイルスへの効果


さらに新型コロナウイルスも不活化することが奈良県立医科大学から発表されています。
セシウムなどの除去にも期待される「柿渋」
佐賀大学の研究結果では柿渋にはカドミウム等の重金属、セシウムなどの放射性物質を除去する働きがあることが分かっています。
濃硫酸により架橋処理して調整された柿タンニン及び
茶葉の吸着剤によるセシウムとナトリウムの吸着等温線

様々な吸着剤によるセシウムの吸着容量比較
吸着剤 | pH | 温度(K) | 吸着容量 (mmol/g) |
研究者 |
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濃硫酸架橋 柿タンニンゲル |
6.1 | 303 | 1.31 | 本研究 |
濃硫酸架橋 柿渋搾汁残渣 |
5.7 | 303 | 0.76 | 本研究 |
未処理の柿渋 搾汁残渣 |
5.7 | 303 | 0.11 | 本研究 |
資料提供:佐賀大学化学工学研究室 大渡啓介教授 井上勝利客員研究員特任教授
柿渋や渋柿の廃棄物(⼲し柿製造で発⽣する渋柿の⽪、柿渋液の搾汁残渣)や柿渋粉末を濃硫酸での処理により調製される吸着剤は、環境中の微量のセシウムや6価クロムといった有害物の除去に極めて優れた機能を発現する。